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グリコアルブミン(GA) |
今回は上手な血糖コントロールに役立つ指標のグリコアルブミンについて解説します。先ず糖尿病の検査がいつの状態を反映するのか図1で示します。また図2ではグリコアルブミンやHbA1cは何を示すものかを解説します。 |
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グリコアルブミンを測定すると何がわかる? |
糖尿病の治療を開始すると血糖応答値は刻々と良くなりますが、HbA1cはゆっくりと少しずつ改善してゆきます。グリコアルブミンは下記に示すようにすばやく大きく改善するので治療の効果と患者さんの療養の努力をよく実感できます。 |
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グリコアルブミンの目安 |
HbA1cの目標値が7%の人は、GA値は約20%が目安になります。下記に血糖のコントロ-ルの目標、HbA1c目標値に相当するGAの目標値を示しました。 |
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グリコアルブミンが特に有用性が発揮される場合 |
HbA1cではわかりにくかった血糖の変動が激しい1型糖尿病や不安定型糖尿病、投薬の変更、入院による短期間の血糖の管理の効果の判定には患者さんが治療効果を実感するのに適した検査といえます。また食後のみ高血糖が続く場合、高血糖がHbA1cはの値はそれほど上昇せず異常を見逃しやすいですが、GA値は食後高血糖を鋭敏に反映して上昇するため有用な指標となります。又HbA1c検査で測定に影響のある出血、溶血、異常Hb症や血液透析等赤血球寿命が延長している場合にはGA値はが有用な指標となります。また妊娠中はは極めて厳格な血糖のコントロ-ルが必要です。そのためにHbA1cのような長期のコントロ-ルの指標のみでは不十分でGAの検査の併用が有用です。すなわち血糖のコントロ-ルが悪化した場合にすばやくわかり、食後の血糖値を含めた厳格なコントロ-ルに向くからです。 |
GAの注意点 |
グリコアルブミンはHbA1cと異なり、貧血の影響は受けないが、アルブミンの半減期が短縮する疾患であるネフロ-ゼ症候群や甲状腺機能亢進症や、ステロイド投与中、は見かけ上低値を示し、アルブミンの半減期が延長する肝硬変、甲状腺機能低下症、低栄養状態では見かけ上高値を示します。 |
グリコアルブミンのまとめ |
GAは直近の血糖状態をより正確に反映し、血糖の変動の大きな場合、治療開始時、厳格な血糖の管理が必要な場合、GAの測定が勧められます。 |
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