大阪府藤井寺市 池田医院 内科・胃腸科・循環器科・小児科・皮膚科・糖尿病専門外来・胃がん、大腸がん検診・往診・在宅医療

医療法人 真貴会 池田医院本文へジャンプ
池田医院のよく見られる疾患について
脂肪肝の食事療法
以前にも脂肪肝に関して解説しましたが、今回は生活習慣やアルコ-ルにより発症、増悪する脂肪肝の食事療法、特にタイプ別の注意点を中心に資料を用いて説明したいと思います。健康な人の肝臓は脂肪はほとんどたまっていませんが、その量が過剰になった状態を脂肪肝と呼び、最近では5%以上を脂肪肝と診断しています。肝臓に沈着する脂肪はほとんど中性脂肪で肝臓で合成する量が放出量を上回ると脂肪が中にたまり、脂肪肝になるわけです。中性脂肪は脂肪だけでなく、糖質の摂りすぎも脂肪の増加につながります。近年脂肪肝は年々増加し、健康診断で脂肪肝を指摘される人が多くなっています。なお脂肪肝の中には肝炎、肝繊維症、肝硬変へ移行すると場合があります。NAFLD(あまり進行しない 単純性脂肪肝)NASH(炎症を伴い進行性の脂肪肝)に分類されます。
脂肪肝改善のための食事のポイント
生活習慣に関わる脂肪肝はおおまかには3つに分類されると思います。個々の食事の考え方について説明する前にまずあなたがどのタイプに属するのか考えましょう。
タイプ1(肥満気味で脂肪摂取量が多い)
このタイプは栄養バランスよく、脂肪を控えめにすることが基本的に重要です。
一日3食規則正しく、ごはん、パン等の主食、肉、魚、卵、大豆食品等の主菜、野菜、海藻等の副菜を揃えます。不飽和脂肪酸の多い青魚ビタミンEの多い緑黄色野菜も積極的に取り入れましょう。同じ食品でも調理法によりエネルギ-量が変わるので、揚げるより蒸したり、茹でたりするほうが脂質を少なくすることができます。食材の脂肪を落とすため、網焼き、オーブン焼き、グリル焼きにするとさらにエネルギー量が抑えられます。バタ-等の動物性の油は控え目にしましょう。脂身の多い肉、ケーキ等の洋菓子も食べ過ぎに注意しましょう。ごはんやパン、麺類等を食べ過ぎると、余分なエネルギ-が中性脂肪として肝臓に蓄えられてしまうので、具の多いものを選んだり、サイドメニュ-としてサラダを添えたりすることもよいでしょう。
タイプ2(飲酒量が多い)
このタイプは禁酒に遅すぎることはないという事実を知るべきです。脂肪肝にはアルコ-ル性と非アルコ-ル性があり、長年にわたるお酒の飲みすぎは脂肪肝から肝炎や肝硬変を招くおそれがあります。飲酒をやめることで肝硬変が改善するため、禁酒が遅すぎることはありません。アルコ-ルは中性脂肪の合成を促し脂肪肝を促進し、既に肝障害のある人は更に肝障害が悪化するため、禁酒が原則です。過剰な飲酒が肝硬変につながる肝臓の繊維化を進行させるため、脂肪肝の人にも基本的には飲酒制限が必要です。飲酒と肝臓の元気度は深い関係があり、アルコ-ル量が多いほど、飲酒期間が長いほど肝臓の障害が進みやすく、日本酒換算で7合を毎日15年以上飲み続けた場合、約50%に肝硬変が生じると言われています。
タイプ3菓子清涼飲料水をよく摂る
菓子、清涼飲料水をよく摂る人は菓子類、甘いものは控え目を心がけましょう。特に肥満を指摘されている人は特に気をつけて減量に励むことで脂肪肝の改善が期待できます。菓子類は食べる回数、食べるタイミング(夜間)量を減らしましょう。自分の食べる分だけ小分けして、残りはかたづけましょう。トランス脂肪酸の多い菓子パン、ケーキ、クッキ-等は控え目にしましょう。清涼飲料水、缶コ-ヒ-等は果糖が多く、体重も増加しやすく、脂肪肝も促しやすいため、注意しましょう。果物はカリウム等を含み必要ですが、適量を摂取するようにてください。腎機能低下ある人はカリウムが上昇しやすいため、くれぐれも食べ過ぎに気をつけましょう。飲料だけでなく、食品を選ぶ際はカロリ-等の表示を確認しましょう。
NAFLD/NASHとは
補足として、お酒をあまり飲まなくとも脂肪肝から肝炎、肝硬変に進行するケ-スがあります。NAFLD(非アルコ-ル性単純性脂肪肝)あまり進行しない脂肪肝とNASH(非アルコ-ル性脂肪肝炎)炎症を伴う進行性の脂肪肝炎があり、一旦NASHが発症してそのまま放置すると徐々に繊維化が進行し、約10年で肝硬変や肝臓がんに10-20%移行すると言われています。肥満や糖尿病、高血圧症、脂質異常症に合併していることが多いですが、痩せ型の人にもみられます。NASHは発症のメカニズムは不明なところもありますが、下記に示しました。肝臓での鉄の過剰はNAFLD/NASHの悪化させるリスクがあり、鉄の多い食材を摂りすぎることには注意を要します。      
コンビニ・テークアウトで肝臓を守るために注意すること
主食,主菜、副菜を揃えて選ぶようにすることにより糖質と脂質が多くなり過ぎないようにする。
上に戻る
 COPYRIGHT(C) 医療法人真貴会 池田医院 ALL RIGHTS RESERVED.