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昨日急に携帯で地震の速報があり、驚きましたが本内科ではインスリン投与の方も多く、災害時の危機管理も大切なため、今回は資料より、災害時の対応に関してお話したいと思います。大災害は必ずやってくるものと考え、だからこそ日頃の備えが肝心です。地震、台風、洪水など災害時に助けになるのは日頃の備えです。自分で対処できるように準備すること、すぐに行動開始しましょう。 |
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災害時の緊急対応 |
本内科に熊本大地震で被災され、大阪へ戻って来られた方がおられますが災害の時最も心配なのは離れている家族の安否です。いざという時に使えるように緊急時の連絡方法を家族で決めて必ず練習しておいてください。NTTや携帯電話、スマ-トホ-ンの災害用伝言サ-ビスが便利です。大災害が起きると日本ではすぐに災害対策本部が設置され、救援活動が開始されます。しかしどこでもすぐに物資が届くとは限らないです。そこで災害後3日間は自分の身は自分で守るという意識を持ち非常用キットを準備しておくことが必要です。避難所には多くの人が押し寄せ満員になってしまう場合もあります。1か所でなく、2-3か所をあらかじめ家族で確認しましょう。 |
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災害時に必要な医療にかかわる治療デ-タ- |
災害時は病院や避難所などに緊急の医療体制が展開されます。最初は重症な患者さんが優先されるので、自分で対処できるようにしておくのが良いです。災害後、通院中の病院で診てもらえるとは限りません。通院できない場合でも適切な対応ができるように、治療薬の予備や糖尿病食の蓄え(レトルト食品等)を持つ。大切な薬の名前、インスリン注射の名前、単位、自分のかかりつけ医や近くの医療機関と連絡がとれるように治療デ-タ-表に連絡先や投薬情報などを書き込んだりしておくようにしましょう。 |
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災害生活のセルフケア |
避難所や車中等で長期にわたって過ごさねばならぬ場合は自分の体を守るためにセルフケアを心がけることが大切です。
1)水分をしっかりと摂ること
避難所の生活ではトイレも不便で水分も補給が制限しがちになることが多いと聞きます。水分が不足すると脱水症状が増悪し、血糖値の管理が次第に悪化し、血管の中に血栓ができやすくなります。こまめに水分の補給が必要です。
2)食事の目安量を覚えておくこと
避難所などで支給される食事はおにぎりや菓子パン、インスタントラ-メンなど炭水化物が中心のため、エネルギ-量や栄養素、塩分などのバランスが崩れやすくなります。普段の食事の目安量を頭に入れるようにしておきましょう。
3)メンタルストレス
長期間の避難生活はメンタル面でもストレスが大きくなり、血糖の管理にも悪影響を及ぼす可能性があります。メンタルケアも重要な課題となります。
4)頻繁な血糖値の測定(SMBG)
自分がうまくセルフケアができているかどうか確認の目的でインスリンを自己注射している人はいうまでもなく、投薬管理の人も避難所の医療スタッフに相談してください。
5)感染症とけがの予防、治療
避難所では人も多く、換気も不十分でまた衛生状態も万全とはいえません。冬場はインフルエンザ、夏場は感染性腸炎が大流行する危険性があります。また糖尿病性神経障害があるとちょっとしたけがでも気づきにくくなり、足のけが、やけど、靴擦れ、に最新の注意が必要です。
6)軽度の運動(体操など
)避難所や車中などで長くいると運動不足で血糖値の管理が悪くなります。又車中では同じ姿勢で長時間いるため、下肢深部静脈血栓症の危険性が大きくなります。
7)治療を決して中断しないこと
薬物療法でもインスリン治療でも治療を中断することは命にかかわる危険性があります。又食べ物が不足しているときは低血糖のリスクも生じます。医療スタッフに相談することをお勧めします。 |
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災害後のライフラインとなる非常用キット |
水や食料以外にいつでも取り出せる場所に治療薬、血糖測定器、などの医薬品も1か所にまとめて用意をするように危機管理意識もつことがいざというときの備えとなります。非常用キットのチェックリストを下に示します。 |
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