大阪府藤井寺市 池田医院 内科・胃腸科・循環器科・小児科・皮膚科・糖尿病専門外来・胃がん、大腸がん検診・往診・在宅医療

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池田医院の糖尿病について
高齢者の糖尿病とフレイル
高齢者の糖尿病の治療の目的は合併症を防ぐだけではなく、要介護にならずに自立した健康的な生活を送ることにあります。フレイルとは加齢に伴う機能低下による予備軍の状態のことで下記の表1の5項目のうち3個以上当てはまれば、フレイル1-2個当てはまるとプレフレイルになります。フレイルは病気が原因で起こることもありますが、機能障害の重なりや、単なる老化現象でも起こります。放置すると転倒、要介護、死亡などにつながりますが、運動や栄養改善により健康状態戻に戻ることができるということが重要点です。 ①適正な体重を維持する。
 
フレイルの原因
フレイルの原因の中で特に重要なのが「サルコペニア」(筋肉量の減少に加えて筋力低下や身体能力の低下がある状態)と「低栄養状態」です。身体機能の低下は、歩行速度の低下椅子から立ち上がるのに要する時間が長くなったりすることで判断します。老化より筋肉量が減少すると、筋力が低下し、歩行速度が遅くなり、身体活動量が少なくなり、疲れやすくなります。又筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、消費エネルギ-量も減り、食欲が低下し、体重が減少し、低栄養になりやすくなります。一方低栄養は筋肉を減少させ、サルコペニアをさらに悪化させる悪循環を起こします。
 糖尿病の患者にサルコペニアやフレイルが多い理由
糖尿病の患者では加齢とともに内臓脂肪が増えて筋肉量が減少することがインスリンの働きを低下させ、糖尿病を増悪しやすくなると考えられます。また糖尿病の予備軍の段階から身体活動量が減り、筋肉が減っている人が糖尿病になる可能性があります。また高血糖続くことで、筋肉量が減り、身体能力が低下してきます。合併症の神経障害により、筋肉が減ってくることもあります。高血糖でも、逆に重症の低血糖でも、フレイルなりやすいといわれています。フレイルを防ぐためには、適切な血糖の管理が大切であり、糖尿病の合併症予防のため療養、薬物治療は2本柱です。(図3)
 
 
 
 フレイルを防ぐには
フレイルの予防するために筋肉を維持するレジスタンス運動(筋肉に負荷を与えて、筋肉を強くするための筋力トレ-ニング)を行うことが最も大切です。できれば指導者のもと、運動教室、や、デイケアを利用し、集団で行うのがよいですが、一人でできるものには、スクアット、片足立ち、エルゴメ-タ-、水中歩行などがあります。食事は腎障害があり、たんぱく制限を行っている場合を除けばその人の標準体重に適した十分なエネルギ-量の確保とタンパク質をとることです。極端な糖質制限は筋肉のたんぱく質が分解され筋肉量が減少することとなります。いったんフレイルになっても運動療法や食事療法をしっかりすれば健康な状態に戻ることも可能です。
 
 
 
 
フレイルを防ぐための生活上の注意点
生活上の注意点としては、運動、食事以外に転倒の予防が大切です。転倒は筋力やバランス能力の低下で起こります。バランス運動も転倒防止のために重要です。また転倒予防のためには転倒の原因と成り得る環境原因の改善も必要です。(段差,余計な物など)最近では認知機能が低下したり、うつ状態になったりすることからくるフレイル(精神・心理的フレイル)社会とのつながりがなくなってくることから起こる社会的フレイル問題となってきています。このようなフレイルの対策は孤立や閉じこもりにならぬようにすることです。老人会、ボランテイア活動、包括支援センタ-などで社会参加を行うことや一人暮らしの老人に目を配ることも重要と考えられます。
 

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