大阪府藤井寺市 池田医院 内科・胃腸科・循環器科・小児科・皮膚科・糖尿病専門外来・胃がん、大腸がん検診・往診・在宅医療

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池田医院のよく見られる疾患について
便秘と血圧の関係
便秘とは単純にお通じの回数が少なくなることではありません。仮にお通じの回数が少なくとも便が固くなく、つらい症状がなければ便秘とは言いません。便秘の回数がおおむね週3回未満の場合は排便回数の減少と言います。また排便時の過度のいきみ、便が固く、てなかなか出ない、排便後も便が残っている感じ(残便感)等の症状があることを排便困難と言います。毎日便がでていても、便が固い、強くいきまないと便が出ない。排便後便が残っている感じがある。などの不快な症状が続いて困ったり、日常生活に支障がある場合も便秘と考えます。便秘には様々な症状がありますが排便時のいきみは便秘の患者がよく訴える症状です。トイレで強くいきむと血圧が急上昇して、心臓や血管系に大きな負担がかかるため、心不全、心筋梗塞、脳血管障害、等の疾患を起こす危険性が高まります。血圧の急上昇は加齢に伴い起こりやすくなると考えられ、高齢者はその引き金となる排便時のいきみに特に注意が必要です。
日本高血圧学会の高血圧ガイドライン(便秘の指導)
便秘に伴う排便時のいきみは血圧を上昇させるので、便秘予防の指導、必要に応じて緩下剤の投与を行うと記載されています。すなわち血圧と便秘を一緒にコントロ-ルすることが重要です。
便秘解消のために知っておきたい注意点
1)排便の間隔や回数のみが便秘の症状ではない。毎日排便があっても上記に示したような支障がある場合は慢性便秘症ととらえる必要がある。
2)高齢になると、便秘に悩む人が多くなる。
3)便秘の解消には、食事や生活習慣の改善が大切である。規則的な生活をする。便意を我慢しない。
4)適当な運動を心がける。適切な運動によって腸が刺激され、動きを活発にする。
5)スム-ズな排便には正しい排便姿勢が重要である。ロダンの考える人のイメ-ジのように前かがみのポーズを取る
便秘のメカニズム
食べ物を摂取すると、消化管を移動しながら消化と吸収が行われ、残った老廃物が便となって、1-3日後に排泄されます。ところが何らかの原因で小腸や大腸の働きが低下すると、食物残差の移動に時間がかかり、通常よりも余計に水分が余計に体内に吸収され、便が固くなります。また直腸の筋肉がうまく働かず便が排出されない場合もあります。またストレス等で便秘になったり、便秘になってストレスを増幅させたりする悪循環(脳-腸相関)が原因となることがあります。
便秘の原因
1)消化器系・全身性の疾患が原因(器質性、症候性便秘)
消化管の病気(大腸がん、炎症性腸疾患、腸閉塞)により、腸が狭くなったり、腸の働きが低下して便秘になることがあります。糖尿病やうつ病など、の病気に伴い2次的に便秘になることがあります。
2)薬剤性
オピオイド系薬剤、抗コリン剤、抗パ-キンソン薬等
3)機能性便秘
消化管には形態的な変化がなく、1)2)の原因にはあてはまらないもの
4)便秘型過敏性(便秘型IBS)
機能性便秘と同じ様に1)2)にあてはまらない便秘で、腹痛や腹部不快感等がある場合は便秘型IBSの可能性があり、ストレスにより便秘や腹痛が起こり、ストレス増大により脳腸相関(症状の悪化)が起こりやすくなります。
便秘の治療目標
便秘のことがきにならない生活を目指す。具体的には下記のごとくです。
1)便秘に伴う症状を改善させる。
2)理想的な便の形状を目指す。(前に記載した便の図参照してください)
3)排便回数にこだわりすぎないようにする。
具体的な便秘症の治療 
 まずは食生活の改善と生活習慣の改善を見直しましょう。
1)食生活の見直し
朝早く起きてきちんと朝食を食べることで大腸が動き排便が促されます。
食物繊維の1日摂取量は24g以上が理想とされ、豆、根菜、海藻、キノコ、果物を意識して適切な量を摂りましょう。マグネシウムも不足しがちの栄養素のため、マグネシウムの多い栄養素を摂ることを心がけましょう。ヨーグルトで腸内細菌のバランスを整えることも忘れずにしてください。
2)適度の水分補給
3)規則正しい生活
4)便意を我慢しない
5)ストレスとうまく付き合う
6)休養・リラックスを取り入れる
7)適度の運動も必要
専門医よりのアドバイス(苅尾先生より) 
トイレで強くいきんだあと、急上昇した血圧がすぐに下がらず、血圧の非常に高い状態が1時間以上も続く場合があります。血圧を良好に保つため、こまめに測定して変動のパタ-ンを知ることが大切です。 
 
 
 

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